ところてん

ところてんはミネラルをたっぷり含んだ、
食物繊維が豊富な健康食品です。

ところてんの水溶性食物繊維がコレステロールや血糖値を抑える働きがあります。
毎日の健康維持にも、便秘解消にも、ダイエットにもおすすめです。
原料は厳選した国産天草のみを煮て作り上げています。
ツルっとしたのど越しが魅力です。

「ところてん」の歴史と原料

ところてんの歴史は古く、奈良時代にはところてんと呼ばれた記録が残っています。
江戸時代には庶民の間食として好まれ、砂糖もしくは醤油をかけて食べられるようになりました。主にところてん売りが天秤棒でかついで売り歩いていたようです。
昭和のある時期までは新潟県の海でも多くの天草が採れていましたが、生活排水等によって海が汚染され、今ではほとんど天草が採れなくなっています。

「ところてん」の食べ方

スーパーでは三杯酢や黒酢の商品をよく見かけますが、決してそれだけではありません。
「抹茶みつ」や「きなこ」といった甘いものとの相性も抜群です。
また形状も一般的な突いた麺状のものだけではなく、サイコロ状に切ってデザートとしても美味しく食べられます。
自分だけの美味しい食べ方を探してみるのも面白いでしょう。

「ところてん」雑感

全国的に見てもこんにゃく製造業者はこんにゃくの消費は秋冬が中心であるため、比較的暇な春夏はところてんなどを製造販売するところが多くありました。寒天やアイスクリームを扱う業者もある一方、新潟県では地域の行事食としての伝統をもつ「えご」を取り扱うところが多い業界です。

その年ごとに生産量の増減はあるものの、この10年間の期間で比較すると、ところてんの原料となる天草をはじめ海藻類の生産量の下降傾向は顕著であると言えます。平成18年から平成28年までの生産量の推移をみるならば、こんぶ類は41千トンから27千トンで34.5%の減少、わかめ類は59千トンから48千トンで19.3%の減少、のり類は368千トンから301千トンで18.2%の減少が認められます。(水産庁ホームページ)
日本周辺海域は暖流と寒流の影響が入り交じるとともに岩場が多いことが格好の藻場となり、約1500種の海藻が生息しています。内訳としてはアオノリ、アオサ等の緑藻類約250種,コンブ、ワカメ、ヒジキ等の褐藻類380種、アマノリ、テングサ、オゴノリ等の紅藻類900 種です。

海藻は古くから海の恵みとして食用として供されてきました。奈良時代からは納税品として、また古代から現在にいたるまで祭礼時の供物としての使われてきたことからも、日本人と海藻との関わりの深さが伺えます。
近年、消費者の健康志向の高まりにつれ、海藻の機能性についても注目が集まりつつあります。これまで海藻はミネラル補給食品としての認識でしたが、食物繊維に富むダイエット食品として食卓にならぶことが多くなってきました。日本人の食生活の欧米化とそれに伴う各種生活習慣病の罹患率の上昇が懸念されおり、健康のために藻類が果たす役割が広く紹介されています。

和食人気により、海外でも海藻の需要は堅調となっています。ところが北海道のコンブ、沖縄のモズクや三陸のワカメ、ところてんの原料になる天草など多くの国産海藻で不作となっているのが現状です。さらに海藻類の衰退はそれを餌やすみかとする魚の減少にもつながります。

天草の生産量をみると平成25年の国内生産量は559トンでした。これが平成30年には411トンとほぼ4分の3にまで落ち込んでいます。直近5年間の平均が518トンでしたので大幅に下回る数量となりました。減産により価格は平成29年の120%から130%になり、平成28年に比較して150%から170%近くに高騰しています。
天草の生産量は作柄、採取条件、生産者数で決まると言われています。この辺の事情について、てんぐさ・糸寒天の専門店の株式会社森田商店の森田社長にお話を伺ったところ、以下の回答がありました。
「1月から2月の海水温が胞子の着床に適している13℃以下であることが必要だが、海水温が高い。さらに黒潮の蛇行があると栄養が少なくなり天草が伸びず、作柄が悪くなっている。採取条件については天草が採取される5月から8月の次第である。梅雨の時期が長い、または台風で雨に当たると収量が落ちる。
従事者減、高齢化が顕著で採取意欲が低いのが現状です。

日本近海は地球温暖化のホットスポットの一つとなっており,沿岸の水温上昇が顕著で,海藻資源に与える影響も深刻になっています。各地で天然藻場の衰退が続いています。それに加えて、高齢化し、就労人口が激減している日本の漁業の立て直しに早急に取り組まないことには、食卓に上る海藻の確保も危ぶまれます。そのためには漁業だけの問題ではなく、安く大量の食品を流通させることを良しとする価値観を見直し、産地、加工地、消費者のなかでお互いを支える仕組みをつくっていかなくてはなりません。

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